★2005第2回全国高等学校ARDF競技大会
今年もまた「全国高等学校ARDF競技大会」を行ないましたので以下、報告させていただきます。 新潟県立阿賀野高等学校 JF0FDT佐藤久 ◆実施概要
◆第2回全国高等学校ARDF競技大会の開催について 2年前のプレ大会から3回目の開催となる「第2回全国高校大会」ですが、昨年を大きく上回る約2倍の参加選手数となりました。国内大会ではJARL主催の全日本大会に次ぐ規模の大会です。「JARLの全日本大会は国体、準備会の全国高校大会はインターハイ」のスローガンが早くも現実のものとなってきました。 昨年までの一泊二日ですと遠方からの学校は競技終了後では帰れないことから二泊三日で計画しました。本来は休館日である少年自然の家ですが阿賀野市教育委員会からの後援をいただくことで特別に利用させていただきました。 主管とて、昨年同様JARL新潟県支部をお願いし、開催地の地域クラブの全面協力で 大会運営されました。 今回の大会の目玉としましては、上位入賞者が9月に開催される国内初の国際大会「第6回IARU第3地域(Reg.3)ARDF選手権大会」(新潟県阿賀野市)に日本代表チームとして出場できることとなりました。 ◆分科会について 当初3.5M帯受信機製作会・練習会のみの予定でしたが、その準備ができない参加校が多くありましたので急遽分科会形式としました。 @3.5M帯受信機製作会・練習会 国内大会の主流は144M帯なのですが、近年急速に広がってきています3.5M帯の練習会です。受信機は岡山のJA4WSH田中先生がボランティアで共同購入して下さっている中国製受信機キットPJ−80を主に利用しました。これは感度に若干の難があるものの公式大会にも使用できるだけの性能を持ちながら、1000円程という安価なキットです。 その製作は簡単な半田付けながら数時間はかかるので参加者には事前に組み立てて参加してもらい、ここでは最終調整と受信トラブルのケアを行いました。岡山から田中先生に参加していただき担当していただきました。 製作の完了した生徒は屋外にて実際の練習会です。3個のTXを使い1km四方程のエリアで行いました。各自チェックカードを持ち、タイムは自己申告によるものでの順次スタートします。初心者には受信機の使い方やそのノウハウの指導も行いました。 A沢登り 昨年の交流会で大好評だった企画で、今回も2日目の交流会に予定していました。が、夏季講習等の予定から交流会の前に帰らなければならぬ学校があり、ぜひ行いって欲しいという要望から1日目にも設定しました。 当日は猛暑でしたので渓流の冷たい流れが昨年同様に大好評でした。(ただアブに悩まされた生徒が多くいました) B「8Nφ3ARDF」記念運用 9月に開催される国内初の国際大会「第6回IARU第3地域(Reg.3)ARDF選手権大会」(新潟県阿賀野市)の特別記念局「8Nφ3ARDF」の運用ブースを設けました。昨年から数字入の5文字までのサフィックスが認めらることとなり、このようなコールサインとなりました。JARL新潟県支部が運営しているものをこの大会期間にあわせて設置していただきました。 残念ながらこの時間での参加者はいませんでしたが、自由時間に新潟県支部長の指導をいただきHFの運用に挑戦する生徒がいました。 ◆講習会「144M帯競技説明」 初心者の参加も多かったので、受信機の使い方からARDF競技のルール、そして実際の大会の流れやそのノウハウ等を説明しました。特にルールについては今年度大幅な改訂があり、その部分に焦点を絞っての講習でした。 本当はもう少し時間を延ばし細かい説明を行いたいところでしたが、冷房のない蒸し暑い環境での説明会で、特に遠方から参加の生徒には体力的に負担であることからごく簡単な最低限の説明のみで終わってしまいました。 ◆ARDF競技大会について 昨年までの国内大会ではFM電波形式が主流でしたが、JARLでも今年度より国際大会に合わせたAM電波形式に切り替えていくということとなり10月の全日本大会(石川県)もAMで開催となっています。初心者には少し難しいとは思いましたが今大会もAM形式で開催しました。またローカルルールとして5個全てのTXを探索対象としました。できるだけ多くのTXを探索させようとのねらいです。 そして今回は従来の紙パンチでなく、電子パンチ「SIシステム」を使いまいた。これはICチップの組み込まれたカードを指にはめ、TXで専用のBOXに差し込むと記録されるというものでした。国内での使用は今大会が3回目でしたがこれからのの大会で多く使われるようになっていきます。 昨年より初心者が多いことから比較的起伏の少ない簡単な設定としたのですが、逆にそれが裏目となり、選手を苦しめてしまいました。猛暑による「暑さ」です。起伏が少ないということは必然的に平地主体のエリアとなり、木陰等ないほとんど直射日光下での競技となってしまいました。2カ所の給水ポイントを設けたのですが競技中盤には準備したドリンクもなくなり急遽買い出しということとなりました。 また予想以上の参加選手数から一回にスタートする選手数が多くなってしまい、団子状態となりやすいこととなったのが大きな反省点でした。 結果詳細は別紙ご参照下さい。 ◆交流会「沢登り」 競技で熱くなった身体のクールダウンを兼ねて企画しました。1日目に続いて2回目という生徒も多くいましたが概ね好評でした。ただ競技で予想以上にバテてしまい、初日ほど楽しめなかったという声も聞かれました。 ◆表彰式・懇親会 昨年の優勝校「茨城県立総和工業高校」から返還された優勝カップを前にしての表彰式でした。プレゼンターとして大会副会長JAφBFA川上新潟県支部長にお願いし、カップ、メダルを入賞校、入賞者に授与しました。 団体優勝は昨年初参加であった「静岡県立浜松湖東高等学校」でした。 そして個人では以下の生徒が9月の国際大会へ推薦されることとなりました。 M19クラス 優勝 福原万寿之介(新潟県十日町中学校) 2位 櫻井 嘉孝(茨城県立土浦工業高校) 3位 木村 真樹(静岡県立浜松湖東高校) W19クラス 優勝 和田 典子(奈良育英高校) その後はフリーの懇親会としました。地元ヤスダヨーグルト提供のドリンクやお菓子を囲み楽しみました。景気づけにプロジェクターを使ってARDFの広報VTRを流したのですが予想外に多くの生徒が観入っていました。やはり実際に体験した直後は違うというのが実感でした。 ◆これから 高校生の参加を考えた場合、どうしてもこの猛暑の時期での開催となってしまいます。来年度に向けての暑さ対策が必要と感じました。またARDFが広がっていくにつれて初心者も経験者も満足でき、お互いを高めあえる設定の工夫をしていきたいと考えています。 またこの大会によりまして10月の全日本大会に一人でも多くの高校生が参加でき部活動の活性化、アマチュア無線の発展という両面での力となることを喜んでいます。 ◆さらに詳しい結果は・・・こちら ◆生徒たちのアンケート結果は・・・こちら |
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