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2003年12月14日(日)、横浜市の桜木町駅から徒歩10分のところにある「神奈川県立青少年センター」において、「第14回神奈川県高等学校アマチュア無線大会」が開催されました。主催は、神奈川県の文化部の集まりである神奈川県高等学校文化連盟の中のアマチュア無線専門部です。
昨年同様、今年も司会と開会宣言を、神奈川県立川崎工業高校3年生長谷川香枝さんが務めてくれました。
はじめに2003年7月に行われた「高等学校アマチュア無線コンテスト」の表彰式が行われました。アマチュア無線のコンテストの表彰式ですので、入賞された茨城県の高校や、また一般の方々も参加されました。続いて、例年ですと講演会ということになるのですが、今年は積極的に生徒の皆さんに語ってもらおうと、「報告」を多くしてみました。
まずは、「春合宿の報告」これにより、FOXハンティングを通してARDFの基本を学びました。そして、夏のハムフェアに参加したことの報告がありました。今年から、「全国高等学校文化連盟アマチュア無線専門部設立準備会」の名で参加し、神奈川のみならず、秋田、埼玉、茨城、静岡の各県のアマチュア無線専門部の共同体で参加でき、横のつながりがおおいに持てたことが報告されました。そのあと、参加各高校のアマチュア無線部の様子の報告会がありました。相変わらず部員が少なく(3〜4名)苦労している部活が多く、でも、その中でもがんばって活動している様子が各高校から紹介されました。今回の報告では、プロジェクタを使って報告するところも多く見られました。また、報告のみならず、普段から無線のみならず立体視を研究している学校からは、投影プロジェクタ2つと偏光の特殊メガネによってその実演が披露されました。
ここで、午前の部はおひらきとなり、集合写真を撮って一時解散となりました。
午後の部は、13時半より神奈川県立神奈川工業高校へ場所を移動して始まりました。
これは、工業高校の生徒のみならず、電気に興味を持つ普通科の生徒のみなさんにも、特別な設備(高圧実験室)を見てもらおうと計画されました。高電圧により、稲妻が発生し、空気が絶縁破壊される様子を見てみんな「おおっ」と驚きの声をあげていました。
このあと、工作にチャレンジしました。今回みんなで製作したのは、「2IC式AMラジオ」です。
特に、どこかのメーカーのキットということはなく、横須賀工業高校の先生、生徒のグループが材料と部品を集めてくれました。
そして神奈川県立横須賀工業高校3年生の石渡英次君と大城将司君、そして1年生の安藤洋介君が解説役を務めてくれました。
まず、厚紙に銅線を巻いていくところから始まりました。厚紙に切れ目を入れて互い違いに巻きました。これがなかなかうまくいかず広がってしまう人もいて苦労していたようですが、なんとかなりました。そのあとは、IC、バリコン、ダイオード、抵抗などを、それこそ「念入りに」ハンダ付けして行きました。慣れていない生徒もいましたが、早く作業の進んでいる生徒が手助けをしたりして、みんな、なんとかできあがりました。そして、銅線を巻いたアンテナを100円ショップで購入した密閉容器の台に取り付け、ゆっくりダイヤルを回しスピーカーから流れてくる音声をとらえました。その音が鳴った瞬間の生徒たちの表情はなんともすばらしいものがあります。昨年参加した生徒は、この工作会で「ゲルマニウムラジオ」を作ったわけですが、そのとき、クリスタルイヤホンから流れてきたかすかな音に比べてのこのしっかりとした音を感じ取ることができていました。約2時間後、全員が完成し有意義な工作会となりました。
若い層の、理科離れ、科学離れが叫ばれる昨今ですが、我々先にやっているものが、若い世代にとにかく「おもしろいものだよ」と、見せる姿勢が大切ではないでしょうか。
今後とも、若い世代の育成に全力を注ぎたいと考えております。
関係各方面の、御協力、御支援を、よろしくお願い申し上げます。 |